蛙と蝸牛

本と映画の感想

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

卒業生には向かない真実

卒業生には向かない真実(ホリー・ジャクソン 創元推理文庫) 高校生のピップがイギリスの田舎町で起こる事件に対して、関係者へのインタビューや推理、さらには探偵活動?により真相を探るシリーズの第3弾、完結編。 1作目においては、ピップは夏休みの自由…

悪童たち

悪童たち(紫金陳 ハヤカワ文庫) 映画「ゴールデン・ボーイ」がとても良かったので、原作を読んでみた。 映画の舞台は沖縄で登場人物は日本人だったが、原作では中国(上海あたり?)なので、映画はかなり翻案したんだろうなあ、と思って読み始めた。 しか…

締め殺しの樹

締め殺しの樹(河﨑秋子 小学館) 橋宮ミサエは、根室に生まれたが両親が亡くなって、新発田の親戚で育てられてたが、再び根室の吉岡家に引き取られることになる。吉岡家では召使のように家事労働にこき使われれる。勉強好きで、薬の行商人の小山田の援助も…

私たちはどこから来て、どこへ行くのか

私たちはどこから来て、どこへ行くのか(森達也 筑摩書房) ノンフィクション作家で映画監督の著者が、進化や宇宙論の先端的科学者に人間の起源と将来についてインタビューした記録。この手の本は対談っぽくまとめられるのが普通だと思うが、本書は著者が対…

春期限定いちごタルト事件

春期限定いちごタルト事件(米澤穂信 創元推理文庫) 同じ高校の一年生の小鳩常悟朗と小佐内ゆきは、とにかく目立つのがいやで、二人で協力して穏やな小市民として生きていこうとしている。しかし、小鳩は推理好き、ネタバレ披露が大好きというウラの性格を…

映画の朝ごはん

映画の朝ごはん 沖田修一監督作品が好きで、DVDになった「0.5の男」のメイキングのような作品があると聞いて、検索してみると本作がでてきた。ちょうど週末(2024/05/19)に大泉で上映会(アニマプロジェクトのイベントとのこと)があることを知って見に行…

毎日がこれっきり

毎日がこれっきり(木皿泉 双葉社) エッセイ集のシリーズ:木皿食堂の第4弾。 木皿泉というペンネームは夫妻の共有?で、アイディアは夫、アウトプットは妻という役割分担らしい。 エッセイを読んでいると、奥さんの方はとても気が強そうで、それに対してダ…

キリング・ヒル

キリング・ヒル(クリス・オフット 新潮文庫) 米陸軍の犯罪捜査官(MPみたいなものか??)のミックは、妹のリンダから妻のペギーが妊娠していると聞いて故郷ケンタッキーの田舎町に帰る。近くの山地で遺体が見つかり、リンダから協力を求められたミックは…

スペース

スペース(加納朋子 創元推理文庫) 駒子シリーズ第3弾。本書では駒子は端役(というほど外れてもいないが)で、まどか(と双子の姉妹のはるか)が主人公。前半の「スペース」の大半が駒子と短大の同級生のはるかがまどかに近況報告をする手紙になっていて、…

この世の喜びよ

この世の喜びよ(井戸川射子 講談社) ショッピングモールの喪服売り場で働く穂賀さんは、子育てがほぼ終わり、仕事も単調で刺激がない日々を送っていた。モールに頻繁に訪れる中学生くらいの少女と知り合う。少女は母親が妊娠して家に居場所をなくしていた…

死に山

死に山(ドニー・アイガー 河出文庫) 1959年2月、ソ連時代のウラル山脈のオトルテン山をめざしたウラル工科大学の学生パーティ9人が遭難する。熟達のリーダー:ディアトロフに率いられたチームにもかかわらず、テントを放棄してバラバラに遺体が発見される…