蛙と蝸牛

本と映画の感想

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

告発

告発 たった5ドルの盗みでアルカトラズ刑務所に収容されていたヘンリー(ケビン・ベーコン)は、脱獄を企てるが、仲間に裏切られて失敗し、処罰として地下牢に1000日間閉じ込められ、精神の平衡を失ってしまう。 地下牢から出されれたヘンリーは裏切り…

僕は秋子に借りがある

僕は秋子に借りがある(森博嗣 講談社) 自選短編集。 森さんの著作のうち、エッセイはほとんど読んでいるものの、小説、特にミステリはあまり読んでいない。エッセイはとても面白く読めるのに、ミステリなはどうも読んでいて楽しくない。小説でも家族や師を…

フーガはユーガ

フーガはユーガ(伊坂幸太郎 実業之日本社) 風我と優我は双子の兄弟。幼い頃から父親の暴力に悩まされてきた。二人には特殊な能力があった。誕生日になると2時間ごとに二人がどんなに離れた場所にいても瞬間移動して入れ替わる(着ている服や手をつないで…

機密費外交

機密費外交(井上寿一 講談社現代新書) 官房長官が所管する現代の機密費は使い道が公開されておらず、監査を受けるための記録活動も必要ないらしい。しかし、戦前においては、機密費の記録や領収書などの証跡は相当程度保管されていたようだ。大半は終戦時…

エドガルド・モルターラ誘拐事件

エドガルド・モルターラ誘拐事件(デヴィット・カーツァー 早川書房) 1858年、統一運動が盛り上がるイタリアのボローニャで、6歳のユダヤ人少年(エドガルド)が教皇の派遣した兵士に連れ去られる。父母は息子を取り返そうと全欧のユダヤ人コミュニティを…

勝ち過ぎた監督

勝ち過ぎた監督(中村計 集英社文庫) 2004~5年に高校野球全国大会で連続優勝し、2006年も決勝再試合の末準優勝した駒大苫小牧高の香田監督を描いたノンフィクション。 同校は他県から選手をかき集めるようなこともなく(大阪出身の田中将大が活躍…

小さな場所

小さな場所(東山彰良 文藝春秋) 台湾の繁華街に刺青専門店(タトウーショップ)が集まった一角があり、紋身街と呼ばれていた。主人公の景健武(小武)は小学生で、両親は紋身街で食堂を経営している。小武と紋身街の人々をめぐる短編集。 「黒い白猫」は、…

天子蒙塵

天子蒙塵(浅田次郎 講談社) 「蒼穹の昴」シリーズ第5部。といっても「珍妃の井戸」と「マンチュリアン・レポート」は外伝的作品だと思うので、実質的には「蒼穹の昴」「中原の虹」に次ぐ第三幕。 このシリーズは、西太后、張作霖、張学良、溥儀といった、…

泣き虫しょったんの奇跡(映画)

泣き虫しょったんの奇跡(映画) 将棋のプロ養成機関である奨励会を年齢制限で退会し、一度はプロを断念した瀬川晶司は、会社勤めをしながらアマとして頭角を現し、当時は制度化されていなかったプロ編入試験の実施を求めるが・・・という話。 棋士として大…